アラフィフおやじ、無職になる。

20年従事した仕事を辞め、野に放たれたアラフィフおやじの日々徒然。

アラフィフおやじの入院生活 ①

これまで大きな怪我も病気もなく過ごしてきた私にとって、今回の入院はもう初体験の連続だった。

まずは救急車。
前職の時に急にお客さんが倒れたことがあって、119番に電話をしたことはあったものの付き添いですら乗ったこともなく、まさか自分が運ばれることになろうとは夢にも思ってなかったね。

そして救命救急。
ストレッチャーから診療台へ移す時の

「1、2、3!」

も体験。
苦しかったものの意識だけはハッキリしていたので、

(ああ・・・ドラマと一緒だ・・・ホントにこうやるんだ・・・)

なんて思ってた。

さて問題はここから。
運び込まれたものの、何やら口の中に苦い薬を噴霧されたきりなかなか治療が始まらない。
この間も痛みは治まらない。
何で何もしてくれないの?もしかして担当の先生がいないとか・・・?
これいつまで続くんだ・・・?と不安な時間をしばし過ごすことになったのだが、これは後の説明によると狭心症心筋梗塞かを判断していたようだ。

口に噴霧された苦い薬というのはニトログリセリン
狭心症の場合胸痛の持続時間は1~15分と短く、このニトログリセリンを舌下に含んで溶かすことで消失するのが特徴なのだそうだ。
心筋梗塞の場合はニトログリセリンの効果はほとんどなく、痛みの持続時間も30分から数時間、時には数日にわたって断続的におこることもあるのだという。

ここで心筋梗塞の疑いが濃厚ということで本格的な治療が始まる。

まずは・・・

おやじ、診療台の上で全裸に剥かれる・・・!


先ほども言ったように意識はハッキリしている。
苦しくはあるのだが、ビックリするくらい色々なことを考える余裕が意外とある。
まだこの時点では羞恥心があるのだ。
ええ・・・まじでぇ・・・ってのが正直な感想だ。
しかしこの直後、そんなことがどうでもよくなる処置が施される。

尿道カテーテル挿入

もうね・・・今回の様々な処置を受けた中で、これが一番痛かった!!!!!
耳元で「はい、おしっこ出すための管入れますねー」って聞こえて、

え?え?え?マジ?ぎゃあ”あ”あ”あ”あ”あ”ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

まぁ痛い!マ・ジ・で痛い!!
もうこの一撃で今全裸であることなんていう羞恥心は吹き飛びました。
このあとカテーテル手術が始まるわけですが、尿道カテーテル挿入に比べたら痛みなんかないに等しく(もちろん麻酔はしてるわけだが)、この尿道カテーテルこそが我が入院生活の最大のストレスとなりました。

すべての処置が終わりICUのベッドに移されたのは、後に妻の話によると運び込まれてから2時間ほど経過していたそうだ。
この時点では患者本人には詳しい説明もなく、自覚症状としては嘘のように痛みも消え、心筋梗塞って言っても意外と軽かったのかなぁなんてこの時は思っていたのだが、数時間後この考えが甘かったということを嫌というほど思い知らされることになる。